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脳外科麻酔の現場

脳外科麻酔についての備忘録 An actual spot of the neurosurgical anesthesia.

110.03. 術前評価


目次
110.03. 術前評価
○ 最近、リスク評価をウェブ上で行う新たな方式がACS NSQIP(アメリカ外科学会の手術の質改善プログラム)から提唱された。最新のACC/AHAおよびESC/ESAのガイドラインではこのNSQIP Surgical Risk Calculator (http://riskcalculator,facs,org/)の使用を推奨している。
◇辛島裕士、外須美夫 神経麻酔に求められる術前評価の知識 4 心血管系合併症を有する患者の術前評価  内野博之、川口昌彦 編 神経麻酔、東京、2016, p107-111

○術式の選択:CPT codeで番号を入力。ex 腹腔鏡下胆嚢摘出術ならば、laparoscopyと入力すると113個の術式が列記される。この中から47562 laparoscopy, surgical, cholecystectomyを選択する。 脳動脈瘤のclippingならば61700 surgery of simple intracranial aneurysm, intracranial approach, carotid circulationを選ぶ。
・代替法があるかどうか選択する
○年齢層:<65歳、65-74歳、75-84歳、≧85歳
○性別:female、male
○functional status:術前30日以内のPtから表示された自己管理の最良の機能的状態/レベル。
・indipendent自立:日常生活のいかなる活動も他人の援助を必要としないPt。
・partially dependent部分的要介護:日常生活活動のために他人の援助を必要とするPt。
・totally dependent全面的要介護:日常生活の全ての活動に全面的に援助を要するPt。
○緊急症例:主要な手術操作が、診断のために病院受診している間に実行されなければならず、かつ、外科医and/or麻酔科医が緊急の症例であると報告しなければならない。
○ASA class:ASA1;通常の健康なPt
ASA2;軽度の全身疾患のあるPt
ASA3;重度の全身疾患のあるPt
ASA4:常に生命を脅かす重篤な全身疾患があるPt
ASA5;手術なしでは生存する可能性がない死にかかったPt
○steroid use for chronic condition:慢性の状態に対してステロイドを使用しているPt
・手術前の30日間に、あるいはPtが手術の候補と考えられている場合、慢性の内科的疾患に対して、副腎皮質ステロイドあるいは免疫抑制剤が経口的あるいは経静脈的に投与されている。1回だけのパルス、限定的短期使用、10日以内の漸減使用は当てはまらない。
○手術に先立つ30日以内の腹水
・手術前の30日以内に理学的診察、腹部超音波検査、腹部CT/MRI検査で腹腔内に液体貯留が存在する。文書には活動性、あるいは肝疾患の既往歴のいずれか、または悪性疾患の二次的なものか記述されねばならない。
○手術前48時間以内の全身的敗血症systemic sepsis
・手術前48時間以内に次のようなことが起こった場合
 ・全身性炎症反応症候群systemic inflammatory response syndrome;SIRS
 ・敗血症sepsis
 ・敗血症性ショックseptic shock
○人工呼吸器依存性
・手術に先行する48時間以内のいつでも人工呼吸器補助呼吸が必要となったPt;CPAPによる睡眠時無呼吸sleep apneaの治療は含まない。
○播種性の癌
・Ptは主要臓器に転移した原発の癌を持っており、かつ、少なくとも以下の1つに当てはまる場合
 ・手術日時の1年以内に癌の積極的治療、外科的操作が転移性癌の治療ならば回答は”yes”
 ・Ptが転移性の病気の治療を受けないことに選ばれている
 ・Ptの転移性の癌は治療できないと考えられている
・以下の癌は播種性の癌として報告する:
急性リンパ性白血病acute lymphocytic leukemia (ALL)、急性骨髄性白血病acute myelogenous leukemia (AGL)、第4期lymphomaリンパ腫。
・以下のものは播種性の癌として報告しない:
慢性リンパ性白血病chronic lymphocytic leukemia (CLL)、慢性骨髄性白血病chronic myelogenous leukemia (CML)、第1~3期リンパ腫lymphoma、多発性骨髄腫multiple myeloma
○糖尿病
・外因性の非経腸的インスリンを毎日投与しているか、高血糖を避けるために経口血糖降下薬を毎日必要としている個人。糖尿病が食事療法だけでコントロールされているPtは含まれない。
○治療薬を必要とする高血圧症
・内科診療録で高血圧症の診断がついているPtおよび手術前30日以内に降圧治療を要するPt
○術前30日以内のうっ血性心不全
・30日以内に新しくうっ血性心不全(CHF)と診断されたPtあるいは手術に先立つ30日以内にCHFの症候または症状を持った慢性うっ血性心不全の診断のあるPtがこの定義を満たす。
○呼吸困難dyspnea
・急性の疾患の発症に先立って、手術の候補と考えられているPtの術前30日以内の通常の健康状態にある時のPtの呼吸困難
○1年以内の現在の喫煙歴
・手術のための入院に先立つ1年以内に喫煙したPt. 葉巻あるいはパイプまたは噛みタバコを喫煙するものは含まれない
○重症のCOPDの既往
・慢性閉塞性肺疾患(肺気腫and/or慢性気管支炎のような)で以下の1つ以上に当てはまるもの:
 ・COPDによる機能的身体障害(例えば 呼吸困難、日常生活ADLsが遂行できない)
 ・経口あるいは吸入による慢性気管支拡張薬を受けている
 ・FEV1 <75%が予測される
 ・肺疾患が喘息だけの者は含まない
 ・びまん性間質性線維症あるいはサルコイドージスのPtは含まれない
○透析
・腹膜透析peritoneal dialysis、血液透析hemodialysis、血液濾過hemofiltration、血液膜濾過hemodiafiltrationあるいはultrafiltrationを、手術に先立つ2週間以内に治療を要する急性あるいは慢性腎不全
○急性腎不全
・急速な腎機能の低下を伴った状態。以下の1つを満たすPt
・2度の測定でBUNの上昇かつ2度のCr>3mg/dl
・外科医あるいは内科医が急性腎不全と記載している、かつ以下の1つを伴う
 ・2度の測定でBUNの上昇
 ・2度のCrの結果が>3mg/dl
○BMI
・身長、体重がBMIの計算に使われる:in/cm、lb/kg

○以上の項目をチェックして以下のアウトカム、そのリスク%、平均のリスク、アウトカムの見込み
・重篤な合併症
・その他の合併症
・肺炎
・心臓の合併症
・SSI手術創感染
・尿路感染
・静脈血栓塞栓症
・腎不全
・再入院
・再手術return to OR
・死亡
・介護あるいはリハビリ施設への退院
・予測入院日数
                           <10/13/2017>

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201.11. くも膜下出血

201.11. くも膜下出血
○Vignette; サッカーの練習中に17歳の男子が突然の頭痛と短時間の意識消失。救急部到着時には傾眠傾向で、今までで最悪の頭痛を訴えていた。BP186/97mmHg、神経学的診察では正常、単純頭部CTでびまん性のくも膜下出血あり。側脳室の側頭角temporal hornの拡大が見られた。このPtのさらなる評価と治療はどうすべきか
◌[The clinival problem]
・先行する外傷のないくも膜下出血SAHは、80%の症例は頭蓋内の動脈瘤ANの破裂によって生じる。その他の原因としては血管奇形vascular malformation、及び血管炎vasculitisがある。SAHはUSAでは全脳卒中の5―10%を数える。罹患したPtは他の脳卒中Ptよりも若い傾向があり、生産的生命の大きな喪失となる。生き延びた動脈瘤性くも膜下出血AN-SAHの中で半数は長期間の神経生理学的損失を被り生活の質が低下する。ANを早期に確認し治療することはANの破裂を予防し、初期の破裂による続発症に対処することができる。ANによって生じたSAHではない場合(例えば動静脈奇形AVMに伴う症例の場合)にはインターベンションが適当であるかもしれない。しかし、非動脈瘤性SAHの場合10%までの症例では血管異常を含まないので、外科的あるいは血管内治療は必要とは考えられない。
◌[頭蓋内動脈瘤]
・頭蓋内ANは人口の1―2%に起きる。ANは典型的には頭蓋内動脈の分岐点に形成される。(Fig1.と相互する図)2つの流出分岐の間の壁に血行動態的負荷がかかり、その領域を弱める。頭蓋内ANのリスクは家族歴のある人で増加する。(ANを持つ人の1等身)、そのようなイベントを持つ1等身の親族が2人以上ある人は大きなリスクがあるとされている。ある種の結合組織病(例えばEhless-Danlos症候群)がある人、多嚢胞腎polycystic kidney diseaseのある人ではリスクが増える。AN破裂のリスクの増加と関連した因子には、黒人、ヒスパニック系、高血圧症、現在の喫煙者、アルコール中毒、交感神興奮薬の使用、7mmより大きなANがある。
・頭蓋内の未破裂ANの発見率はCTやMRIがより一般的になり増加した。頭蓋内未破裂ANの治療は議論の起きるところであるがここでは取り扱わない。
・報告されたAN-SAHの頻度は世界中で大きく異なっている。中国での人口10万人当たり2.0例から、フィンランドの人口10万人当たり22.5例まで、変動は各国の検出率の違いを反映していると思われる。USAでは2013年、全国入院Ptサンプル調査で、成人年間10万人当たり14.5人のAN-SAHの入院があった。AN-SAHは男性より女性で多く、頻度は年齢と共に上昇し、50歳台でピークとなる。
・ANが破裂すると頭蓋内の突然の悲劇が起きる。血液は動脈圧と頭蓋内圧が破裂部位と同じになり、出血部位で血栓を作り出血を止めるまでくも膜下腔に流入する。報告された最初の出血または再出血の結果による死亡率は25―50%である。この見積もりは医療を受けずに死亡してしまった人を全て数えているわけではない。
◌[sign and symputome]
・動脈瘤性SAHの極めつけの症状は「人生最悪の頭痛」である。頭痛の症状は突然で、頭痛は激しく、直ちに最大の強さになる(雷に打たれたような頭痛thaunderclip headacheとして知られている)。10―40%のPtでは頭痛は警告の漏れか、「見張りsentinel」が先行している。それで、ANを防ぎ、すぐさまの破裂のリスクを取り除くことができる。
・2つの無作為試験が頭蓋内ANの破裂に対する、血管内治療と開頭手術治療を比較した;International Subarachnoid Aneurysm Trial(ISAT)とBarrowRuptured Aneurysm Trial(BRAT)である。血管内治療よりも開頭手術が明らかに跡形もなく直し、大きな永続性があるにも拘らず、両試験共に、開頭手術より血管内治療の方が1年目の機能的アウトカムが良好であると示した。
・ISATでは多施設で、ANが開頭手術でも血管内治療でも適応があると考えられるPtにおいて、1年経過後の要介護あるいは死亡の率が血管内治療群では23.5%で、開頭手術群では30.9%であった。(絶対リスク差は7.4%、95%信頼区間は3.6―11.2)。さらに加えて血管内コイル治療群は開頭手術を行った群よりも7年経過後の死亡率が低く、痙攣のリスクも低かった;再出血はめったにないが、開頭手術群より血管内治療群でより多かった。
・BRATは単一施設内試験であるが開頭手術に比べて血管内治療群で1年目の機能的アウトカムの観点で同等の利点があった。両群の差は3年でも6年でも有意差はなかった。ISATと違ってBRATはエントリー基準としてどちらの治療にも適しているという解剖学的必要性は含まれていないが、無作為に血管内治療に割り当てられたPtの1/3以上は、大半は動脈瘤の解剖学的な点により、あるいは血管内治療より開頭手術を好む外科医のために反対に開頭手術群に代わっている。
・ISATの結果はPtはより低侵襲の治療を好むという事実と同時に、破裂ANの血管内治療への劇的なシフトを結果として起こしていた。しかしながら開頭手術は頭蓋内圧の亢進したPtあるいは脳内血腫により、神経学的欠損を起こしているPtでは好ましい。ANが血管造影では見えづらいPt、及びバイパスによる再血行が必要と考えられるPtでは開頭手術が好ましい。前方循環の40歳以下のPtで神経学的状態が良好な場合も、血管内治療より開頭手術の方が耐久性も大きく、ANの再出血のリスクも低い。従って、Ptは外科医が経験を積んで、技術もあり、開頭手術の血管内治療もできる手術例の多い脳血管センター(high volume center)で治療されるべきである。
◌[SAHとAN治療から起きてくる合併症の治療]
○血管攣縮と脳虚血
・AN-SAH後に血管造影で見られる脳血管の狭窄(血管攣縮vasospasm)はPtの70%で起きる;その過程は一般的にAN破裂の3―4日ごに始まる。ピークは7―10日で14―20日後に解決する。遅発性の脳虚血はPtの1/3で発症する巣症状(局所的)神経学的欠損の臨床症候群で典型的にはAN破裂の4―14日後で、SAHが起きた後の主たる死亡や障害の主原因である。
・一般的に血管攣縮が遅発性脳虚血を起こすと信じられているにも拘らず、最近のエビデンスは、SAH後に起きてくる血管及び神経の変化の多様性がその病因に寄与していると示唆している。遅発性脳虚血は血管造影上の血管攣縮を伴ったPtの1/2以下で進展し、虚血は攣縮が起きている血管から供給されている領域に一貫して起きるのではない。カルシウムチャンネルブロッカーであるニモジピンnimodipineは遅発性脳虚血のリスクを減らし、SAH後の神経学的アウトカムを改善する唯一の薬物であると知られているが(下でさらに論議する)血管攣縮の頻度や重症度を減らさない。意味ありげに血管造影上の血管攣縮のリスクを減らす薬物の臨床試験では、遅発性脳虚血の進展や臨床的アウトカムについて測定できるほどの効果は見られなかった。その結果、血管攣縮以外のSAHの続発症の可能性が、SAH後の貧しいアウトカムのメディエータ―及び治療の可能性のある目標として探索された。
・最近nomodipineが経口的に全てのPtに発症から21日まで投与されることが推奨されている。無作為化試験のCochraneレビューではではnimodipineはSAHのPtの1/3で貧困なアウトカムのリスクを減らした。
・通常の循環血液量と正常のヘモグロビン値の維持は遅発性脳虚血のリスクを減らしたが、血管攣縮の治療の為の予防的な循環血液量の増加とバルンによる血管形成術は(遅発性脳虚血の治療的、放射線科的エビデンスはなく)がっかりする結果になっている。
・鈍麻した、あるいは昏睡のPtにおける遅発性脳虚血を臨床的検査では検索できないかもしれない。TCD(transcranial doppler ultrasonography)経頭蓋骨超音波ドプラー法はSAH後の血管攣縮を検索する非侵襲的検査として広く行われているが、その有用性については議論がある。Perfusion CTは新しく神経学的欠損が認められたPtで脳虚血の可能性のある領域を同定するのに使われうる。血管攣縮があろうとなかろうと臨床的に意味のある遅発性脳虚血が疑われるならば、高循環血液量hypervolemiaと高血圧hypertension(輸液とαアドレナジック薬の静脈内投与によるdouble “H” therapy)は脳灌流を改善するために推奨される。もしも遅発性脳虚血が攣縮している主要脳動脈の領域に起こるならば、脳血管形成cerebral angioplasty、選択的血管内血管拡張療法あるいは両方の方法が高血圧を起こしても臨床的改善が見られない症例では考慮されうる。
○水頭症hydrocephalus
・脳の底部で大きな血管を取り巻いているくも膜脳槽を通じている脳脊髄液の正常の循環を血管外に流出した血液がブロックするために、SAHのすぐ後に水頭症が起きるかもしれない。水頭症の発症の見積もりは15―85%である;ほとんどの症例は臨床的に重要ではない。水頭症が脳症encephalopathyを引き起こすような症例では、水頭症の管理は典型的には脳室外瘻の造設である。それによって一般的には神経学的に改善される。代替案として腰椎ドレナージlumbar drainagが急性水頭症の治療として行われ、血管攣縮のリスクを減弱する;しかし閉塞性水頭症と、脳室内圧の上昇を生じる実質内血腫の場合は腰椎ドレナージは禁忌である。慢性の症候性水頭症はPtの1/3まで発症し、脳脊髄液の永久的分流のためにV-P shunt脳室腹腔シャントで治療される。水頭症はSAH後、数日から数週間で発症するかもしれない。当初、回復が良かったPtの状態が平行線か低下する場合は疑わなければならない。
○内科的合併症medical complication
・AN破裂したPtは、多くの危機的な病気では一般的な内科的合併症のリスクがあり、それらはできれば脳神経的集中治療に特化したICUで治療されるべきである。一般的な内科的管理の詳細な議論はこの文献の範囲を越えているが、ゴールは正常循環血液量euvolemia、正常体温、低血糖や著しい高血糖を避け、電解質バランスを保ち、頭蓋内圧の上昇の再燃を避けるために十分な換気(昏睡Ptのために)が必要である。
・深部静脈血栓はSAH後には比較的よくあることで、特に動かないようにされたPtでは、通常の予防が推奨される。通常の間歇的空気圧迫や、破裂ANが治療されたのち、24時間からPtが動けるようになるまで未分画ヘパリンが推奨される。しかしながらPtが多くの侵襲的治療を受けなくてはならない場合は深部静脈血栓の予防の為の抗凝固にはリスクが伴う。
◌[未確定な領域]
・インターベンション後の血圧と循環血液量の状態volume statusと遅発性脳虚血の適切な管理のゴールは未確定である。SAHのリスクを減らすための戦略を導く無作為比較試験のデータが少しある。無症候性の深部静脈血栓の症例を同定するためにデザインされたスクリーニングプロトコルがあるが価値は不明である。SAHは甲状腺と副腎機能に影響があるが明らかなインターベンションの利点を示すにはデータが不足している。
・血管内治療の付属物としてバルン先端マイクロカテーテル、ステント、流路変更ステントなどが、広基ネックの紡錘形AN処理のために開発されたが、それらの付属物はしばしば抗血小板治療を要し、出血のリスクが付随している。これらの付属物は急速に発展しているのでリスクと利点に関するデータがもっと必要である。
◌[ガイドライン]
・アメリカ心臓病協会AHAとアメリカ脳卒中学会ASAの執筆陣はAN-SAHの管理のために2012年にガイドラインの更新、出版した。この論説における推奨は全般的にこれらガイドラインと内容が一致している。
◌[結論と推奨]
・the vignette文章の初めに記載したPtの臨床的、放射線科的(画像)所見はSAHと一致する。この出血源を同定するために、カテーテル血管造影が行われた。ANは最も一般的な原因であり、もしも同定されたなら、それに続く30日以内に再出血のリスクが非常に高い;それで我々は直ちに治療することを推奨する。無作為試験のデータは開頭治療よりも血管内治療が全般的な機能性アウトカムは良いことを示している。しかしながら開頭治療(外科的クリッピング)が、ANのある種の顔つき、特徴を根拠に好まれるかもしれない。(例えば、ANの形態的特徴、及び大きな血腫を伴っている場合)あるいは若いPt、無作為試験で開頭試験の耐久性が優れているなど。このPtの年齢、その他の健康状態、ANの部位が前方循環にあることなどの点から、我々は特化した経験ある外科医による開頭治療を推奨した。もしも開頭治療の専門的知識を持った外科医が、そのセンターに居なければ、すぐさまの再破裂のリスクを取り除くために血管内治療が提供されるであろう。
◇Michael T. Lawton, M.D., G. Edward Vates, M.D., Ph.D. Clinical Practice Subarachnoid Hemorrhage N ENGL MED 377; 3 NEJM. ORG July 20, 2017, p257-265
                               <9/27/2012>

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50.07.02 麻酔中の人工呼吸、肺保護換気

50.07.02 麻酔中の人工呼吸、肺保護換気
○ [要旨]
◌背景:低い1回換気量low tidal volumetoと呼気終末陽圧positive end-expiratory pressure(PEEP)を使用した肺保護換気lung-protective ventirationは多くの状態の悪いPtのケアで最良の治療best practiceであると考えられている。しかし、大手術を受けている麻酔下のPtにおけるその役割は未知である。
◌方法:多施設、二重盲検、並行群間比較試験において無作為に400名の成人で、腹部の大手術後に中等度から高度の肺合併症リスクのあるPtを非肺保護換気群と肺保護換気群に割り当てた。一次アウトカムは術後7日以内に起こる大きな肺合併症と肺外の合併症とした。
◌結果:2つの介入グループは基礎的に同様の特性を持っていた。治療企図解析intention-to-treat analysis(ITT)で一次アウトカムは肺保護換気群に割り当てられた200名中21名(10.5%)で起こった。それに比べて、非肺保護換気群では200名中55名(27.5%)であった(相対リスク0.40、95%信頼区間[CI]0.24 to 0.68、P=0.001)。術後7日以上では肺保護換気群中10名(5.0%)が急性呼吸不全のために非侵襲的人工呼吸あるいは気管挿管を必要とした。それに対して非肺保護換気群では34名(17.0%)だった(相対リスク0.21, 95%CI[-0.14 to -0.72], P=0.006)
◌結論:非肺保護換気の治療と比べて肺保護換気戦略は腹部大手術を受ける中等度から高リスクPtで臨床的アウトカムを改善し、ヘルスケアの利用を減らした。
○世界中で毎年2億3000万人以上のPtが全身麻酔と人工呼吸を要する大手術を受けている。術後の肺合併症は有害な臨床的アウトカムとヘルスケア利用の影響を受けている。それ故、これらの合併症の予防は病院内治療の質の物指になっている。以前の大きなコホート研究で全身麻酔を受けたPtの20―30%は、術後肺合併症の中等度から高リスクであった。
・高い1回換気量high tidal volume(10―15mL/kg予測体重)での麻酔が低酸素血症hypoxemiaと無気肺aterectasisを予防するために伝統的に推奨されてきた。しかしながら経験的にあるいは観察研究から機械的換気―特に肺胞の過伸展を起こす高い1回換気量―は人工呼吸器関連肺障害(VILI)を起こし易く炎症性メディエータの全身的放出を通して肺外の臓器障害を起こし易い。
・肺保護換気lung-protective ventirationは低い1回換気量と呼気終末陽圧positive end expiratory ventiration(PEEP)、及びリクルートメント(間歇的肺過膨張)を含めて、急性呼吸促迫症候群ARDSのあるPtの死亡率を減じ、多くの重篤なPtの治療に最も有効な方法であると考えられている。この方法はより広範な人々にとって有益かもしれないと思われているが、一部の医師は外科的状況で肺保護換気の利点に疑問を持っている。特に、高い1回換気量でPEEPなしの麻酔はありふれた方法であり、通常の麻酔で肺保護換気を受けているのは20%以下である。
・Intraoperative Protective Ventiration(IMPROVE) trialを、低1回換気量、PEEP及びリクルートメント操作を組み合わせた予防的肺保護換気の多面的な戦略が、非肺保護換気の標準的治療と比較して腹部外科手術後のアウトカムを改善できるかどうか決定するために行った。
○[方法]試験のデザインと監督
・The IMPROVE試験は研究者主導investigator-initiated、多施設、二重盲検、階層化、対象群別parallel-group、臨床試験である。
・1/31/2011―8/10/2012 7大学教育病院
・40歳以上、2時間以上の待期的腹部大手術で腹腔鏡下あるいは非腹腔鏡下手術を受けた、術前の肺合併症のリスクインデックスが2以上、リスクインデックスは1~5に分かれ高リスククラスは術後肺合併症の高リスクに当たる。手術前2週間以内に人工呼吸を受けたPt、BMIが35以上、術前2週間以内に呼吸不全や敗血症の既往がある、胸腔内あるいは緊急手術を要したPt進行性の神経筋疾患のあるPtは不適格とした。
○[介入]
・volume controlled mechanical ventirationを行い、2つの階層に分けた。
・非肺保護換気群:1回換気量10―12mL/kg予測体重、PEEPなし、リクルートメント操作なし。
・肺保護換気群:1回換気量6―8mL/kg予測体重、PEEP 6―8cm、リクルートメント操作;30cmの持続陽圧気道。
・麻酔中各群とも気道内圧は30cm水柱以下とした。他の換気条件は2群とも同一。
・予測体重predicted body weight;PBWを使用。(♂⇒50+0.91(身長cm-152.4)、♀⇒45.5+0.91(身長cm-152.4)
・動脈血酸素飽和度低下arterial desaturation(末梢血酸素飽和度≦92%)のエピソードがあったら吸入酸素分画FiO2を一時的に100%まで増加するのは許可した。非肺保護換気群のPtで必要ならばPEEPの使用、リクルートメント操作あるいは両方とも許可した。
・術中及び術後期におけるPtケアの全ての観点に関する決定は、全身麻酔、輸液、予防的抗生物質投与、術後疼痛管理はそれぞれのセンターのスタッフの専門的知識と、日常臨床実践に基づいて主治医によって行われる。
○[結果outcome]
・一次アウトカムprimary outcomeは手術後7日以内に起きた大きなmajor肺合併症及び肺外合併症である。大きな肺合併症は、肺炎(標準的基準によって定義された)あるいは急性呼吸不全に対して侵襲的または非侵襲的換気が必要なPtである。重大な肺外合併症は敗血症、重症敗血症、敗血症性ショック及び死亡である。
・二次アウトカムは、30日以内の観察気管内の、いかなる原因にもよる肺合併症でスケール0(肺合併症なし)から4(最も重症な合併症)に階層化されたもの;手術中の換気に関連した有害事象;術後のガス交換、予測されないICU入院;肺外合併症;ICU及び病院入院期間;術後30日以内に起こったいかなる原因にもよる死亡。
・肺合併症は分けて分析された;特に急性呼吸不全のための侵襲的、非侵襲的換気、術後無気肺の進展、肺炎、急性肺損傷acute lung injury、ARDS,これは標準的基準で定義された。
・肺外合併症は全身炎症反応systemic inflammatory response syndrome(SIRS);敗血症;重症敗血症及び敗血症ショック、及び外科的合併症;腹腔内膿瘍、縫合不全、予期せざる再手術。
○[結果results]
◌[研究対象]2011年1月~2012年8月、腹部手術を待期している計1803名から試験適格性を評価した400名のPtが治療企図解析(ITT解析)に含まれ、術後30日間追跡した。非肺保護換気群の1名が肺保護換気を受けたがそのまま非肺保護群に含めた。基本的両群の特性に差はなかった。開腹手術は主に癌切除で、非肺保護換気群で156名(78.0%)、肺保護換気群で159名(79.5%)だった。P=0.86.  
術中操作非肺保護群 200肺保護群 200P<0.001
1回換気量mean±SD11.1±1.1mL/kg6.4±0.8mL/kg
PEEP06cm(6―8)
Recruitment操作09 (6―12)
外科手術の型、時間差なし
Epidural analgesia差なし
出血量差なし
輸液量差なし
昇圧薬投与差なし
術中PaO2↓rescue5*0 *PEEP1,RM2,PEEP+RM2


◌[アウトカム]
Primary outcome
非肺保護群 肺保護群
重大肺合併症POD≦7 55 (27.5%) 21 (10.5%) adj RR0.40[0.24-0.18],P<0.01
Secondary outcome
肺合併症POD≦7 72 (36.0%) 35 (17.5%) adj RR0.49[0.32-0.74],P<0.001
major肺(grade≧3)       >
major肺,肺外POD≦30       >
抜管後低酸素POD1 差なし
術後換気補助を要す急性呼吸不全で補助換気
侵襲的,非侵襲的≦POD7 34 (17.0%) 10 (5%) RR0.29[0.14-0.61],P=0.001
侵襲的,非侵襲的≦POD13 (18.5%) (6.5%) RR0.36[0.19-0.70]P=0.003
侵襲的,非侵襲的≦POD30       > P<0.001
ICU入院≦POD30 (12.5%)   ≒ (11.0%) RR0.88[0.99-1.59],P=0.67
死亡率 POD30 (3.5%)   ≒ (3.0%) RR1.13[0.36-3.61],P=0.83
median hospital stay  >

○術後合併症の率が予想より多かったが、これは合併症のリスクが低いPtを除外し、合併症の率が増加する腹部大手術のPtを対象にしたからである。
・400名のうち19名が術後肺炎、47名が侵襲的挿管あるいは非侵襲的呼吸管理を要する呼吸不全になった。これは先行研究と差がない。我々の肺保護換気戦略は術後7日以内の換気補助を要したPt数の69%減らした。
○ この研究では、術中の肺保護換気の多面的戦略は、非肺保護換気に比べて術後合併症が少なく、ヘルスケアの使用を減らした。
◇ Emmanuel Futier, et al A Trial of Intraoperative Low-Tidal-Volume Ventiration in Abdominal Surgery N.Engl J Med 2013; 369: 428-37    <9/2/2017>

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130.01.02. 高血圧症、ARBによる血圧低下

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130.01.02. 高血圧症、ARBによる血圧低下
○[経験] 70歳代女性。158cm、57kg。GbS+CBDSで胆嚢胆管炎+急性膵炎併発して入院。ERCPでCBD截石、胆道stent留置。炎症軽快後、LapC予定で入院。術前合併症:高血圧症でARBオルメテック20mg。DM+でDPP4グラクティブ50mg+SGLT2ジャディアンヌ10mg+。BS365-246-215→Insulin regularでスライディングスケール治療。Ope当日朝ARM内服継続+。手術室入室時BP130/72,pulse108bpm.
・fentanyl100μg+RFアルチ0.15mg/kg/h+バプロポフォール10mg/kg/hで緩徐に導入。Rb50mgで気管挿管。導入後、BP82/58―60/40と低下し、phenylephrineネオシネジン0.1mgずつiv×8回⇒ネオシネジン0.5―0.8mg/hでciv。BP85-100/48-62で維持。ARBオルメテック10mgをope当日朝まで内服していたための低血圧と思われる。覚醒、術後経過は良好。入院時、導入前から頻脈だったので昇圧薬としてphenylephrineを使用した。
○ 降圧薬の術前中止
・β遮断薬は(2014年ACC/AHAガイドライン)、高血圧などの適応疾患に対して投与されている場合には周術期も推奨されるべき(classⅠ)
⇒以前はβblockerは術中に思わぬ除脈を起こす危険性があるので中止するとされていた。
・アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬やアンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)は術中に著しい低血圧をきたし、昇圧薬にも反応しないなど弊害が多いため、周術期は中断することが推奨されていた。添付文書にも「手術前24時間は投与しないことが望ましい」
・2014ACC/AHAガイドラインでは周術期に継続することが妥当。ClassⅡa
◇ 濱田宏 症例検討 入室時の血圧が200/115mmHg このまま麻酔をするか? LiSA vol27, no2, 2015, p170-173
○ 血圧は交感神経とレニン-アンギオテンシン系とバソプレシンによって制御されている。ACEIによりレニン-アンギオテンシン系が抑制されているPtは麻酔導入による交感神経系抑制により低血圧を起こす頻度が高い。ARBを投与されているPtでは麻酔導入により低血圧となる頻度が高く、薬物治療に反応しにくい。手術当日はARB投与は中止する。
◇稲田英一 麻酔への知的アプローチ 第9版 2015 日本医事新報社 東京,p55-56
                       <7/3/2017>

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10.03.04.02. 手術室外でのカプノメータ(2)

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10.03.04.02. 手術室外でのカプノメータ(2)
○ カプノグラフィ、特に手術室外での使用についての総説
◇Brabani Shankar Kodari, MD : Clinical Concepts And Commentary: Capnography Outside the Operating Room Brigham and Womens’ Hospital, Harvard Medical School, Boston Mass USA
○[手術室外でのカプノグラフィの現在の状態]
・過去2年間にASA(New standards of Basic Anesthesia Monitaring, July 2011発行), AAGBI(Updated statement from AAGBI, May 2011), American Heart Association(2010)が手術室以外のカプノグラフィの使用について推薦を改訂、最新化した。最近の研究ではICUにおけるカプノグラフィの未使用に関係する罹病率と死亡率が強調された。加えてFOX newsとNational Public Radioが心肺蘇生(CPR)におけるカプノグラフィの役割を宣伝し公共の関心がもたらされた。
○[鎮静処置Procedual Sedationのためのカプノグラフィ]
・interventional radiology透視下血管内手術、電気生理学、心臓カテーテルの進歩と共に手術室外でなされる鎮静を要する処置の数が相当に増えている。これらの処置の多くで鎮静は外科的、放射線科的、内視鏡的処置を行っている医師の管理のもとに、看護師によって行われている。これらの鎮静処置症例で低酸素症が起きていることはよく知られている。77例の救急室での処置にミダゾラムとケタミンが使われて、6%が陽圧呼吸を要するapnea無呼吸になり、75%がこの処置のいくつかの時点で低酸素症(酸素飽和度<90%)になっている。地域救急部門での鎮静処置の分析(ProSCED)のデータでは、地域病院の救急室で行われた処置(14病院の1000名)の結果は全合併症率4.1%で、Ptの1.1%は補助呼吸を要した。内視鏡的逆行性膵胆管造影ERCPの研究では96%のPt(3058/3179)が消化器病医の監督下に鎮静を受けて、全死亡率は0.06%であった。ミダゾラムmidazolam、プロメサジンpromethazine(ヒベルナ)、メペリジンmeperidine(オピスタン、デメロール)がこれらの症例では使われていた。124例のPtでは呼吸抑制と傾眠に対し拮抗薬が必要であった。このサブグループでは罹病率6%、死亡率1.6%であった。上記研究で使われたいくつかの薬物をプロポフォールに替えても低酸素症のリスクを排除できなかった。非麻酔科医、(麻酔科医以上に換気(呼吸)を安全に維持することが上手ではない)誰かによって鎮静が行われた時に、より厳重なモニタリングの基準が強調されなかったということは皮肉である。
・さらに、多くの処置を行う部署は、しばしば主に救急援助を供給する手術室職員から遠いところにある。それ故、手術室外で行われた処置の症例のためにモニタリング基準が再評価されるべきである。ASAとAAGBIは鎮静処置の場所に拘りなく、鎮静が行われるPtの安全性を高めるために、カプノグラフィによるモニタ換気のために2011年改定基準を出版した。中等度から高度(深い)鎮静の間のカプノグラフィによる換気の持続的モニタリングの基準は、個々のPtが投与された鎮静薬にどのように反応するか予測することは困難であるという事実に基づいている。
・救急室でプロポフォール鎮静を受けるPtにおけるRCTで、一方のグループは医師が治療してカプノグラフィを利用し、他のグループはそれを受けなかった。低酸素症は酸素飽和度が15秒以上にわたって93%以下になる時と定義され、呼吸抑制はPETCO2が50mmHg以上でPETCO2値が基準線より10%以上、絶対的に増加あるいは低下した時、またはCO2波形が15秒以上見られなかった時と定義された。低酸素症hypoxiaはカプノグラフィを付けた対象の25%で観察され、カプノグラフィを目隠しした対象の42%で見られた(P=0.035)。この研究の意義で別の興味深い観察はカプノグラフィの変化は全ての低酸素症の症例で呼吸抑制の前触れになったということである(感度100%,特異性64%)。低酸素症になる呼吸抑制のカプノグラフィ上のエビデンスの中央値は約60秒だった(区間5―240秒)。最近のメタアナリシスは、これらの症例でカプノグラフィがあろうがなかろうが鎮静処置の間の有害な呼吸イベントを含んだ研究を論評した。カプノグラフィを使わなかった症例の中で鎮静を受けているPtのモニタリングの基準はパルスオキシメトリpulse oxymetryと目視による胸部拳上であった。その結果、呼吸抑制は、鎮静処置の間にパルスオキシメトリと目視の胸部拳上に加えてカプノグラフィが使われた場合と使われなかった場合でおよそ17倍であった。さらに最近発表された研究ではhypoxiaは最も一般的な消化器内視鏡処置の間でさえ起きている。
・プロポフォール鎮静下(カプノグラフィあり)で行われた大腸内視鏡検査はカプノグラフィが目隠しされたグループと比較してカプノグラフィが早期の介入の引き金になり、酸素飽和度低下oxygen desaturationの頻度を減少させる。さらにカプノグラフィの積極的効果は高度の低酸素血症(酸素飽和度<85%)の発生率を比べた時によりはっきりと言明することができる。カプノグラフィを使用したグループは標準的モニタリングのグループと比べてこれらのイベントの頻度が半分以下になった。これらの研究は鎮静処置中のカプノグラフィの重要性と有用性を示している。しかし、これらでは酸素あるいは空気で呼気ガスが希釈され、呼気終末CO2の数値が正常のものより低くなっていることを強調しなくてはならない。この様な状態で大事なことは基準PETCO2値、波形の変化、呼吸数の変化の検出である。それぞれの変化は鎮静供給者がより厳密にPtの気道閉塞、呼吸抑制について警戒すべきである(Fig.3)。もしも努力呼吸が目視されたら下顎の挙上のような簡単な操作で過度の鎮静とPETCO2値の増加の結果としての部分的気道閉塞に打ち勝つことができるであろう。

Fig.3. 鎮静後のカプノグラム。(A)に比べて(B)では高さが減少している。(D)では呼吸数が(C)に比べて減っている。鎮静前のカプノグラムと比べて鎮静中のカプノグラムの変化を認識するのが重要である。鎮静前のカプノグラムの波形は呼出されたPCO2が酸素または空気による希釈次第である。

○ASAとAAGBIの推薦は、主にASA及びAAGBIメンバーだけに適応され一般的に広く受け入れられてはいない(American Society of Gastroenterologists Document 2012)。この相違はしばしば国際的協会の会議の、手術室外での鎮静処置のためのカプノグラフィの導入を考慮する際の議論のカギになる。協会のグループメンバーに、カプノグラフィはPtの安全性を保証する重要な道具であると確信させるのは麻酔科医の責任である。American Society of Gastroenterologistsはカプノグラフィは全ての中等度鎮静の症例に使われるべきであるというASAやAAGBIの基準に同意していない。今年出版された声明で消化器内視鏡の鎮静が関与した死亡率は8/10万でこれは非常に安全であると彼らは考えている。現在、麻酔関連の死亡率は術後病院退院数100万人当たり8.2である。これは全身麻酔の結果よりも消化管処置中の死亡がに10倍であることを示している。パルスオキシメトリと併用したカプノグラフィはASAによって導入されたが、80年代中ごろのこれらの新しいデバイスが死亡率を減らしたというRCTの成績に基づいたものではなく、パルスオキシメトリと併用のカプノグラフィが麻酔による罹病率と死亡率に関与する麻酔中の不幸な事故の93%を予防したという論理的な結論に基づいたものである。死亡率に関するパルスオキシメトリとカプノグラフィの直接的利点を示す前向き無作為比較研究がないにも拘らず、麻酔の死亡率を1/1万から1/10万麻酔へと減らした、これらの決定の潜在的利点が分かった。
・消化管処置は思い描かれているほど良性(穏やか)ではない。ASAのClosed Claims Database Analysisによればクレームの24%は内視鏡関連である。カプノグラフィはこれらのいくつかは予防できた。American Society of Gastroenterologists文書は鎮静を要するERCPと内視鏡的超音波検査でのカプノグラフィの有用性に同意したが、通常の内視鏡検査に対するカプノグラフィの使用には激しく反対した。しかし最近の研究でカプノグラフィは通常の大腸内視鏡の時に低酸素症を50%以上減らしたことを示し強調している。この種の研究は消化管医や他の臨床医の理解を変え近い将来カプノグラフィの価値の認識を変えるだろう。
・その間に我々は手術室外での鎮静のためのカプノグラフィの導入についての議論にどのように対処すべきであろうか。7つの枝分かれした議論があるだろう。
(1)closed claimsのデータベースの中で最も一般的な損害のあるイベントは呼吸系のイベントである。
(2)低酸素症のエピソードはカプノグラフィがある時よりもない時の方が起こりやすく、カプノグラフィは、介入なしでは低酸素症へ導かれ易いイベントの検出を促進する。
(3)低酸素症の発生はERCPや超音波内視鏡検査の時に限らず大腸内視鏡検査のような通常の処置でも起きる。
(4)検査(処置)を行っている医師は彼または彼女のPtが検査中に低酸素の領域に入らないように十分慎重であるべきである。
(5)日常的にカプノグラフィを使い、その使用と理解の経験を経て、鎮静の供給者はより困難な症例でカプノグラフィを正確に解釈することができるようになるだろう。
(6)歯科の症例や内視鏡検査の間の鎮静処置の結果による悲惨な死亡の逸話的な症例報告がなされている。
(7)最後に、MedicareとMedical Survicesの最新のガイドラインは麻酔部門が施設内の鎮静処置を監督することを要求しており、ASA基準に従いカプノグラフィで呼吸をモニタすることは賢明である。
・ASAの最近の推薦,Center of Medicare and Medicaidにより出版されたガイドラインを心に止めて、施設横断的鎮静の実施の一貫性を持って、我々の施設では場所に拘らず中等度の鎮静を要する全てのPtでカプノグラフィで呼吸をモニタすることを2012年10月に決定した。必要な職員の教育と訓練は現在進行中である。
○[Cardiopulmonary Resussitation (CPR)心肺蘇生中のカプノグラフィ]
・ACLS二次救命処置の2010年改訂版ガイドラインは定量的カプノグラフィ波形の使用を、気管チューブの場所の確認だけでなく、胸部圧迫の有効性のモニタとして推薦した。急性の状況で換気を与えるためにPETCO2は胸部圧迫によって発生された心拍出量の間接的モニタを提供する。自発的循環の回復(ROSC)は他の方法では評価するのがしばしば困難であるが、突然PETCO2が増加することによってカプノグラフィに明らかに表示される。持続的波形カプノグラフィは気管チューブの誤挿管をパルスオキシメトリより速く直ちに検出する。有効なCPRを導くカプノグラフィの役割は永年知られていたが、この概念をACLSガイドラインに承認し実行するには20年かかった。いくつかの組織、団体からの入力、データ集積及び分類、備品の利用性はこの遅延を起こした要因ではないだろう。にも拘らずカプノグラフィはACLSのガイドラインに今や採用され、日常的使用の実行では訓練の強制と備品の利用性を与えられるのにあまり年数はかからないであろう。英国UKのNational Audit Projectの所見に基づき、AAGBIもadvanced life support(ALS;二次救命処置)を受ける全てのPtでカプノグラフィの使用を支持した。カプノグラフィはいまだ蘇生カートの標準になっていないがALS二次救命処置では直ちに使用されるべく努力すべきであるとAAGBIは正式に決定した。
・CPR中カプノグラフィの波形は平坦ではなくプラスの波形であるべきである(Fig.2N)。CPR中のカプノグラフィの線が平坦だったら救命処置のリーダーは気管チューブの位置が誤っていると注意すべきである。最近の後ろ向き観察研究では心拍再開(return of spontaneous circulation :ROSC)したPtは心拍再開しなかったPtと比べて、より有意に高いPETCO2値を示したが、CPR中のPETCO2値の予後的価値を確かめるのは困難である。CPR中のPETCO2値はCPRの有効性に依存するだけでなく、心停止の心臓・呼吸・あるいは肺塞栓のような当初の原因によるからである。この様な不確実性にも拘らずCPR中のPETCO2は生存の予測として使われうる。
・Levinらは病院外での心停止の犠牲者連続150人の前向き観察研究を行った。Ptらは気管挿管されPETCO2値を蘇生中に測定された。そしてPETCO2値が10mmHg以下、あるいはACLS開始後20分以下では心停止Ptの死亡を予測できた。最近数学的モデルがCPR開始後の「時間対PETCO2値」の予後的価値の決定を作り出した。心拍再開のあったPtとなかったPtのPeak PETCO2値は挿管後4―5分では異ならなかったが8―10分では有意に異なっていた。心拍再開のなかったPtではROSCのあったPtよりもPETCO2カーブのarea under curveが(4―10分で)有意に小さかった。
・積算最大呼気終末二酸化炭素が5分から10分の間の全ての時間で予測された(感度88%、特異度77%、<0.001)。この研究の著者らはこのモデルを使えば蘇生が成功する結果はCPR開始後の症例の70%で、10分以内に予測できると主張している。この考えは体外式蘇生の開始の決定にCPR中のPETCO2を使うことに現在かなりの興味がある。
・フランスのガイドラインで治り難い心停止のPtの体外式蘇生の開始に準備の1つとしてCPR中のPETCO2が10mmHgかそれ以上であることを含んでいる。
・ACLSのためのカプノグラフィの使用に関する最近の推薦で相当に強いデータが、将来の神経学的結果を予測するためにCPR中に達成されたPETCO2値が決定されるであろう。その様なアウトカム研究が出版されるまでカプノグラフィはCPRの有効性を評価するために使用されるべきである。CPR中にPETCO2値が衰えていくことは救助者が疲れているか、胸部圧迫が効果がないことを示しているかもしれない。チームリーダーはCPR中に発生した心拍出量の減少の他の因子、出血・タンポナーデ・気胸などを探すよう警告しなければならない。
・2011年に出版された症例報告で、食料品店で心停止を起こして倒れた54歳男性のCPR中のカプノグラフィの仮説的価値が説明されていた。有効なCPRが行われ続け蘇生チームは蘇生努力を96分間続けて、自発の心拍と循環が最終的に回復したことをカプノグラフィは保証した。蘇生の間を通して呼気終末二酸化炭素は終始変わらず、心室細動VF/CPRの間中28―36mmHgの範囲であった。CO2のこのレベルは蘇生の継続を正当化する有効な肺血流量を発生させる有効な胸部圧迫と矛盾しない。12回目のショックが心室細動VFをきちんと整ったリズムに戻したとき、脈拍は触れなかったが37mmHgのPETCO2は自発的循環が再開したことを示し、CPRは終了した。Ptは冠動脈ステント術を受け、10日目に神経学的あるいは認知的欠損症状なく退院となった。FOX NewsとNational Public Radioは公衆に対しカプノグラフィとそのCPR中の価値を含めて説明しこの物語を報告した。
・現在のACLSとAAGBIのガイドラインに基づいてカプノグラフィ・ユニットを移動性のcode stand(蘇生スタンド)に乗せている。ユニットはcodeの最初の通知で電気がつくのでcode team(蘇生チーム)がcodeの場所に着くまでにはキャリブレーションが済んでいる。さらに加えて予期せぬ挿管困難のためにビデオ喉頭鏡が付いている。
○[ICU内のカプノグラフィ]
・多くの集中治療医がカプノグラフィの価値を認識しているにも拘らず、ICUで日常的に換気をモニタするためにカプノグラフィを実行するための強化された組織的努力はなされていない。ICUで日常的にカプノグラフィを使用しているのは22―64%とさまざまである。いくつかのヨーロッパの国ではよりしばしば日常的に使用されているが、それはヘルシンキ宣言のためである。ヘルシンキ文書は(2019.6月)the European Board of AnaesthesiologyとEuropean Society of Anaesthesiologyが周術期ケア、集中治療、救急医療、疼痛治療の領域で仕事している麻酔科医により治療されているPtの安全性を改善するために連携して準備された。研究の結果”Fourth Nationa Audit Project”はRoyal College of AnaesthetistsとDifficult Airway Society of United Kingdomと連携して臨床医がよりしばしばICU内でカプノグラフィを使うように促すべきであるとした。
・これは無作為研究ではないが前向き研究で、麻酔中、ICU内で、救急部で重篤な気道閉塞のデータが集積、分析された。気道管理の大きな合併症(死亡、脳死、外科的気道の緊急性、予期しないICU入室、長期化したICU滞在)は1年間の全National Health Service Hospitalから得られた。2008―2009年の研究からのデータで、持続的カプノグラフィでモニタされ全身麻酔を受けた300万Pt中16名に気道による死亡がみられた。1/18万の死亡率だった。同様に人工換気を受けているICUのPt48000人のうち18人の死亡があり、死亡率は1/2700であった。これらのデータは持続的カプノグラフィが標準的ケアになっている手術室と比較して、カプノグラフィが使用されていないICUにおける気道の悲惨な事故は66倍である。この研究グループの驚くべき結論は、もしも持続的カプノグラフィが使われていたらICUでの気道による死亡、あるいは持続的神経学的損傷の74%が防げたであろうとしている。ICU及び救急部門のデータからの観察では無自覚の食道挿管がある。食道挿管が認識されなければ6例中5例の死亡原因となっている。カプノグラフィは6例中5例で使われていなかった。6番目は平坦なカプノグラフィは心停止のためであると誤認識されていた。”Fourth National Audit Project”はICUでのカプノグラフィに関する3つの推奨を強く勧めている。
第1はカプノグラフィは全ての重症Ptの挿管では場所に拘らず使用されるべきである。
第2は挿管されたり、人工呼吸器に頼っている気管チューブのある(tracheostomy気管切開を含めて)全てのICU Ptでは持続的カプノグラフィが使用されるべきである。費用と技術的困難さは日常的カプノグラフィの迅速な導入の障害であるかもしれない;しかしこれはその実行を妨げるものではない。カプノグラフィが使われていないところではそれを使わない臨床的理由を記載し正式に批評すべきである。
最後に(第3に)ICUで働く全ての臨床スタッフのトレーニングはカプノグラフィの解釈を含むべきである。教育は気道閉塞や挿管部位の誤りの確認に焦点を合わせる。
・熟練した麻酔科医は上記の研究でも全ての食道挿管を予防できたとある人は議論するが、我々全ては少なくとも手術室ではカプノグラフィに助けられている。その上なぜ、ICU Ptでカプノグラフィがルーチンのモニタと考えられるべきいくつかの理由がある。
(1) 異なるICUの間でしばしばさまざまな専門的知識がある。
(2) ICU Ptは手術室での日常的麻酔症例の多くに比べて重要な、心臓や肺の合併症が多い。それ故、元気なASA1や2のPtに比べて過失の限界と結果としての低酸素症がICU Ptではより有害になりうる。
(3) ICUからのデータでは相当な数の死亡と脳障害の原因となるICU Ptにおける診断されていない不注意な気管チューブの誤挿管が示唆されている。
(4) 2010年の国際CPRコンセンサスが、International Consensus guideline on CPR, American Heart Association推薦は気管チューブの気管内挿管を確かめるだけでなく、CPRの有効性を評価するためにカプノグラフィ使うように主張している。(U.S. National Registry of Cardiopulmonary Resuscitationによれば心停止の46%[40,050/86,748]はICUで起こっている。そして心停止は最悪の結果になっている[15.5%生存/退院Ptのうち]。論理的結論としてカプノグラフィを使用することは気道、心拍出、換気の全てのモニタとして重要である。
(5) カプノグラフィの波形を使用することは気管支攣縮bronchospasm、気道閉塞、気管チューブの屈曲の診断の助けになる。
(6) 動脈血―呼気終末PCO2差を使うことは肺胞死腔の代用になる
(7) NGtubeの気管気管支内への不注意な挿入の診断になる
(8) 経皮気管切開percutaneous tracheostomyの助けになる
(9) 脳幹死を確かめるためのapnea test無呼吸テスト中のカプノグラフィの使用
(10)代謝率metabolic rateのガイドとしてのカプノグラフィ
(11)呼吸器離脱weaning過程の自発呼吸の見積もり
(12)繰り返し血液ガス測定に関する費用の減少
(13)BoerあるいはEnghoff approachを使用したICU管理の過程における死腔の進行性の変化の評価のために容積カプノグラフィの使用は重要な興味が示されている
・the monitoring advisory bulletin(May 2011)の中で、AAGBIは会員にFourth National Audit Projectについて警告した。The International Care Society of United KingdomもまたStandards for Capnography in Critical Care (Standards and Guideline)集中治療におけるカプノグラフィの基準と題する小冊子を出版した。ICUの中、及び病院間あるいは病院内移送中に人工呼吸を要する全ての重症Ptで気管切開や気管内挿管の処置を行っている場合はカプノグラフィを使用することを強く推奨している。ICU内で人工呼吸をしている場合のカプノグラフィの持続的使用に関して、持続的なカプノグラフィが通常の人工呼吸の間の気道の災難による破滅的害の機会を減らすという直接的エビデンスがないことを理由にして強く推奨することができなかった。そしてさらなるこの領域の研究を示唆した。
・ICUにおける通常の換気の間のカプノグラフィの価値の直接的エビデンスがかけているにも拘らず、それが持続的に使われなければ気管チューブの誤挿管は救命方法を呼び起こすタイムリーな方法を持ち出せないことが強調させねばならない。
・ICUで気管挿管困難Difficut AirwayのPtで顔を横向けた時に気管切開チューブがはずれて母親が死亡するといったことが発生した。どのようなモニタリング技術でも同様であるがカプノグラフィ全体としての利益は個々の見方よりも考慮に入れられるべきである。カプノグラフィをよりしばしば使用すれば臨床医がこの装置を危機的環境において有効に使うであろう。カプノグラフィの使用が上記の推薦のように増えれば近い将来、ICUの状況の中でその有効性についてのデータが得られると確信している。
○[施設内外での人工呼吸器をつけたPtの移送]
・人工呼吸を必要とする全てのPtはカプノグラフィでモニタされるべきだとするならばICUへまたはICUから、あるいは施設間で移送される時、これらのPtはどうしてもモニタされなければならない。移送中にCO2の波形をモニタリングすることは気道および呼吸の完全さを保証する。ある研究で、病院間あるいは病院内の移送でパルスオキシメトリとカプノグラフィによって9例中6例の不幸が検出された。もしも換気が一定に保たれているならば急激なPETCO2の急激な減少は、直ちに調査されなければならない;それは心拍出量cardiac outputが減少したためかもしれない。病院受診前の状況でいくつかの州は緊急医療サービスに対してカプノグラフィの解釈に必要な訓練を与えることと、最初の応答者responderとしてカプノグラフィを使用することを職員に尋ねることを政府の注意文書として出版した。
○[麻薬による鎮痛が必要な術後Ptのモニタリング]
・APSF(麻薬安全委員会)は術後Ptで持続的あるいは患者管理による注射patient controlled infusionsによって罹患率と死亡率につながる、麻薬が引き起こす呼吸抑制について関心を示している。定義によって呼吸抑制の頻度は1―40%と変わる。鎮静処置中のカプノグラフィモニタリングとよく似て、これらのPtでカプノグラフィは呼吸抑制の早期の警告をもたらすエビデンスがある。Pt管理による注入法を行いパルスオキシメトリとカプノグラフィでモニタリングされた178名の研究で、酸素飽和度<90%以下の低下と3分以上続く除脈は12―41%に及んでいた。あるPtは救命のため陽圧呼吸を必要とした。APSF(麻酔安全委員会)は麻薬を受けているPtのカプノグラフィによる呼吸モニタリングを含むいくつかの推薦を打ち出した。なぜならそれが最も信頼できる低換気の検出法だからである。しかしながらこの装置を術後Ptへの実施には、偽陽性を減らし、術後Ptにより快適なシステムを作るための技術的改善が必要である。より良い方法は、偽陽性の出来事を減らしてより大きな利益を生み出すパルスオキシメトリとカプノグラフィをブレンドしたアルゴリズムを生み出すことである。それにも拘らず、危機に面したPtはこの技術で利益を得るべきである。
○[カプノグラフィの将来]
・いつになったら手術室の外でよりしばしばカプノグラフィが使われるようになるかは単に時間の問題である。他の専門分野からの医師はPtの安全性を高めるカプノグラフィの価値により気付き始めている。死亡時や心不全のあるPtの大きな心イベントの予測の検査の間にPETCO2値の予後的役割を決定するなどのカプノグラフィモニタリングの補助的使用と利点を積極的に探索している。カプノグラフィ波形の解釈で医師や呼吸療法士、看護職員の訓練にはかなりの努力が必要である。カプノグラフィ装置の製造者は確かな、費用対効果の良い、ポータブルのCO2波形の表示とキャリブレーションができるカプノグラフィ・ユニットの作成に注力すべきである。カプノグラフィ・ユニットは、将来は集中治療の人工呼吸器には初期設定となるべきである。ICUにおけるその使用は最近は好ましいと考えられているから、ICUでのトレーニングはCO2検出センサーが分泌物で汚染されるのを防ぐ方法とカプノグラフィ波形の解釈を含むべきである。麻酔科医はカプノグラフィの知識を良く修め、それぞれの施設で手術室以外にカプノグラフィを配置することを助ける論理的先駆者になるべきである。


◇Brabani Shankar Kodari, MD : Clinical Concepts And Commentary: Capnography Outside the Operating Room Anesthesiology, vol118, No1, 2013, p192-201. Brigham and Womens’ Hospital, Harvard Medical School, Boston Mass USA

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