FC2ブログ

脳外科麻酔の現場

脳外科麻酔についての備忘録 An actual spot of the neurosurgical anesthesia.

212.01. 脊椎・脊髄手術:抜管基準 カフ リークテスト


目次
60.05.02. 気管チューブの抜管基準:カフ リークテスト
212.01. 脊椎・脊髄手術:抜管基準 カフ リークテスト
○ カフ リークテスト:自発呼吸下でカフを虚脱させたとき、リークが生じるか否かにより気道および上気道までの抵抗を定性的に判断するもの
・Ochoaらのメタ解析⇒テスト陽性(リークないとき)、抜管後の上気道閉塞の危険性はオッズ比18.78、再挿管のオッズ比は10.73と極めて高い。
◍調節呼吸時にカフ リークテストをする
1. 流量を100%酸素6Lにする
2. APLバルブを完全に閉める
3. 気道内圧が10cmH2O程度の時、気管チューブのカフを虚脱する
4. 気道内圧が安定化した時に圧を見る
これを術前と術後に行い術後が30cmH2O以上の場合は抜管を見合わせる
◇ 石橋克彦ら:脊椎手術1 症例検討 肥満を合併する後縦靭帯骨化症の椎弓形成術 Lisa vol20 No03 2013, 278-282 ◆Ochoa ME et al: Cuff-leak test for the diagnosis of upper airway obstruction in adults: a systematic review and meta-analysis. Intensive Care Med 2009; 35, 1171-9.  abstract

○ 頸椎ヘルニアに対する頸椎前方固定術の術後合併症について
◍前方固定術による合併症:気道浮腫や血腫による気道圧迫、椎骨動脈損傷による大出血、脳梗塞、反回神経障碍、嚥下障碍
◍MEPモニタリングによる合併症:バッキングに伴う舌損傷、口唇損傷、歯の損傷、下顎骨折、頭皮に留置した刺激電極による組織損傷
・これらの合併症を起こさないためにも、前方固定術では抜管に特に注意を払う必要がある。手術操作での気道浮腫や出血による気管狭窄の可能性があるので、必ずリークテストを行い、血圧管理を十分したうえで抜管を行う。
◇大谷良江ら:脊椎手術1 症例検討 頸椎ヘルニア 最後まで気道とにらめっこな頸椎前方固定術 Lisa vol20 No03 2013, 284-286

○ カフ リークテストを実際に行った結果
◍気管内挿管に引き続いて起こる喉頭浮腫は早期の再挿管を必要とするかもしれない。抜管に先立って気管挿管チューブの周りのリークがないことは抜管後の喉頭浮腫を予測させる。喉頭浮腫のために早期の再挿管が必要になるであろうPtを同定するためにこのようなリークの定量的評価の有用性を評価した。
◍[方法]12hr以上の気管内挿管をした76名のPtを対象とした前向き試験。リーク(%)はボリュームコントロール下で抜管直前に測定し、カフをふくらませた時としぼませた時の呼気1回換気量の差とした。
・明らかな喉頭浮腫のための再挿管の必要性を予測するための最良のcut-off値が決定され、このcut-off値によってPtを2つのグループに分けた。
◍[結果]76名中8名(11%)は喉頭浮腫のため再挿管を要した。再挿管を要したPtはその他のPtよりリークが小さかった[9 (3-18) vs 35 (13-53)%, p<0.01]。ガスのリークの最良のcut-off値は15.5%であった。高リーク群では51名中2名(3%)で再挿管が行われた。低リーク群では25名中6名(25%)が再挿管を要した。p<0.01. このテストのsensitivity75%、specificity72.1%、陽性予測率25%、陰性予測率96.1%。分類の正確性は72.4%であった。
◍[結論]気管内挿管チューブのまわりのリークが15.5%より大きい場合は喉頭浮腫による再挿管のリスクの限界を決定するスクリーニングとして有用である。
◇ Yann De Bast et al: The cuff test to predict factor of tracheal extubation for laryngeal edema. Intensive Care Medicine September 2002, vol28, Issue9. Pp1267-1272 abstract <3/23/2013>

スポンサーサイト



PageTop