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脳外科麻酔の現場

脳外科麻酔についての備忘録 An actual spot of the neurosurgical anesthesia.

101.04.03. ケタミン、フェンタニルを用いたIV-PCAの有用性

目次
101.04.03. ケタミン、フェンタニルを用いたIV-PCAの有用性
○ 上肢骨折に対する骨接合術は術後痛が強く、fentanylの持続静脈投与のみで動作時痛などを緩和するのは難しい
・麻酔はpropofol+Remifentanil+Rocronium
○ IV-PCA
fentanyl 1mg: 100㎍/2mL/Ap×10Ap or 250㎍/5mL/Ap×4Ap
Ketamin 100mg: 200mg/20mL×1/2 V
Droperidol 5mg: 2.5mg/mL×2mL 250mg/10mL/V
DD配合薬(トラベルミン)2mL: 1mL/Ap×2Ap ジフェンヒドラミン・ジプロフィリン
生食 16mL加えて計50mL
・緑内障+のPtではDD配合薬は使用せず
・QTc延長しているPtと20歳以下のPtではドロペリドールは使用せず
・投与速度:1.0mL/h(体重50kg) 体重・年齢により増減、
bolus投与は1時間当たりの投与量、ロックアウトタイムは6分
○ 術中投与薬:
ケタミン0.3~0.5mg/kg(15~25mg/50kg) 1回5~10mgずつ分割投与
デキサメタゾン6.6mg IV ; 術後感染の懸念あれば使用せず
0.75%ロピバカイン(アナペイン);創部散布
フルルビプロフェン(ロピオン);1mg/kg程度IV (50mg/5mL/Ap)
トラマドール2mg/kg程度IV (100mg/2mL/Ap)
PONVの既往+、乗り物酔い+:dロペリドールIV、DD配合薬IV
○ [結果] 35名(男8人、女27人)、平均年齢60.7歳[21~80]、ASA1~2、
平均体重55.5kg[38~80]、平均身長156.2cm[141.6~175]
手術時間 平均77分[40~147]、麻酔時間 118分[74~192]
・IV-PCA投与速度 平均1.05mL/h[0.6~1.4]、術中bolus投与 4例[0~2.6mL]
 ケタミン平均総使用量 術中 27mg[13~46]、術後36mg[19~62]
 QTc延長のためdroperidol持続投与しなかったPt 3例
 術中トラマドール 全例[75~200mg]、フルルビプロフェン 全例[50~100mg]
0.75%ロピバカイン散布33例、デキサメタゾン 31例
ドロペリドール 2例に0.3mL、DD配合液 4例[0.3~0.4mL]
術後1POD朝までにIV-PCA以外に鎮痛薬は使用しなかった
・NRS(numeric rating scale)安静時中央値 0[0~4.5]、動作時中央値 2[0~6]
 動作時と安静時のNRSの差は中央値 1[0~3]、動作時の方が有意に高かった
・RASS(Richmond Agitation-Sedation Score) 中央値0[-1~0]
・嘔吐 0例、安静時嘔気 3例(8.5%)、安静時浮遊感 0例、動作時浮遊感10例(28.6%)
・翌朝までのPCA bolus回数 中央値1[0~9]、鎮痛満足度 中央値 9[3~10]/10点満点
 全例次回も同じ鎮痛を希望
・IV-PCAの中止例なし 幻覚や唾液分泌更新などの副作用なし
・四肢手術に対する術後鎮痛法:IV-PCAを含む経静脈的方法、神経ブロック、硬膜外麻酔  IV-PCAの利点;麻酔覚醒直後から神経学的診察が可能、両上肢の手術の場合も問題なく施行可能。
欠点;動作時の鎮痛が不十分になる、オピオイドの使用で呼吸抑制、PONVの可能性が増加
・今回のIV-PCA regimenでは呼吸抑制なく、高いPt満足度+、ケタミンによる幻覚や唾液分泌亢進はなかった 
◇ 武藤茉莉子ら:ケタミン・フェンタニルを用いたIV-PCAの有用性:整形外科上肢手術での検討 日臨麻会誌 Vol36, No1, 2016, p25-28                <4/12/2016>
○ [注釈] このIV-PCA regimenでは1mL/hでcivすると50時間、約2日間シリンジポンプがつくことになり、長すぎる。1POD朝までで良いように思われる。
Fentanylにすると20㎍/mL ×1mL/h。15時間(Pm5~Am8)civするならば
・fentanyl300㎍(100㎍/2mL/Ap×3Ap) 6mL
Ketamin 30mg 3mL
Droleptan 1.5mg 0.6mL, DD 0.6mL +NS4.8ml加えて計15mLを1mL/hで
・生食を19.8mL(約20mL)加えればfentanylは10㎍/mLになり2mL/hでcivも可 <4/14/2016>

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