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脳外科麻酔の現場

脳外科麻酔についての備忘録 An actual spot of the neurosurgical anesthesia.

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212.02. 脊椎手術における全身麻酔中の手術状態に対する神経筋弛緩薬の効果

目次
212.02. 脊椎手術における全身麻酔中の手術状態に対する神経筋弛緩薬の効果
○ 脊椎手術で筋弛緩薬を使わなくてもよいか 
◍背景:筋弛緩薬は全身麻酔を施行するPtにはルーチンに使われるが、脊椎外科では筋力麻痺が必要かどうか不明である。この研究では脊椎外科のPtで筋弛緩薬を使ったものと使わないもので手術の状態を比較した。
◍方法:86名の待機的脊椎外科の施行されたPtを筋弛緩薬使用群(Group R)と筋弛緩薬非使用群(Group NR)に無作為に割りつけた。
・全てのPtはmidazolam(0.05mg/kg)IV、fentanyl(4㎍/kg)、propofol(1mg/kg)、SCC(2mg/kg)で導入し、それからatracuriumをGroup Rでは使い、Group NRでは使わなかった。
・手術中の状態;筋張力、体動、気道内圧、麻酔薬消費量、開眼時間、抜管時間および抜管後20分の観察者による覚醒/鎮静の評価スコアOAA/Sを2群間で比較した。
◍結果:筋張力スケール、体動、気道内圧は2群間で差はなかった。
・開眼時間;Group NR 9.35±2.34 vs. Group R 11.02±2.50 min P=0.002
・抜管時間;Group NR 13.95±3.41 vs. Group R 16.72±3.67 min P=0.01
開眼時間と抜管時間はGroup NRで短かった。
・抜管時のBISscore;Group NR 87.2±5.0 vs. Group R 83.3±5.7 P=0.005
・抜管後20分のOAA/S;Group NR 5[3-5] vs. Group R 4[3-5]
BISscoreとOAA/SscoreはGroup RよりGroup NRで高かった
・propofol消費量;Group NR 4206.10±415.80 vs. Group R 3900.60±365.40 ㎍/kg P=0.001
Propofol消費量はGroup RよりGroup NRで高かった
結論:筋弛緩薬非使用群の全身麻酔は筋弛緩薬使用群と同等の作業状態を提供する。そしてそれにより開眼時間と抜管時間が速く、脊椎手術からの覚醒時の意識レベルがより高かった。
◆Li Yu-Lan et al: The effects of Neuromuscular Blockade on Operations During General Anesthesia for Spinal Surgery Journal of Neurosurgical Anesthesiology: Vol 26. P45-49, 2014  (Abstractのみ)
[注釈] 術野が脊髄神経に近い時に体動したら危ないのではないかと思うが、実際には麻酔深度が十分に深ければ必ずしも筋弛緩薬はいらないかもしれない。体位変換の時は筋弛緩薬が使われていない方がやり易いだろうか。
・midazolam(0.005mg/kg)+fentanyl(4㎍/kg)+propofol(1.0mg/kg)+SCC(Rocuronium)の導入方法は、propofol(2mg/kg)の導入より血圧低下を来たしにくくてよいかもしれない。
   <2/4/2014>
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