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脳外科麻酔の現場

脳外科麻酔についての備忘録 An actual spot of the neurosurgical anesthesia.

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90.03.02. 糖尿病のPtの術中の血糖測定

目次
90.03.02. 糖尿病Ptの術中血糖測定
○ 血糖自己測定self monitoring blood glucose(SMBG)機器:自己検査用グルコース測定器クラスⅢに分類される。一般の人の自宅で使用できるように製造されたもので、医療現場、とくに急性期などの使用は想定されていない。
◍低血糖の落とし穴に陥る症例があるので注意。
・検査室測定値とSMBG機器の値が100~400も違う場合があり、高血糖と判断してインスリンを使用した場合に低血糖になることがある。
◍血糖測定の原理と種類:酵素電極法と酵素比色法がある。いずれも血中のグルコースを酵素と反応させ、その最終産物を測定する。電極法は酸化還元反応時に生じた電流を、比色法は還元されて変色した物質の吸光度を測定する。
◍測定値に影響を与える因子
1) マルトース:グルコースに対する特異性は酵素と補酵素の組み合わせで異なる。
・グルコースデヒドロゲナーゼGDH+ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドNAD(P):特異性が高くグルコースに対する結合力が強い。
・GDH+ピロロキノリンキノンPQQは特異性が低く、グルコース以外の類似の構造の糖(マルトース、イコデキストリン、ガラクトース)と結合してしまう時がある……測定誤差につながる。
2)ヘマトクリット値:Ht値が低いとSMBG機器は真の値より高値となる。Ht値が高いと真の値より低値を示す。輸血が制限される開心術後や外傷PtではHt値が20%台を示すこともある。透析Ptの多くはHt値が30%前後、癌PtもHt値は低い傾向がある。NICUの新生児ではHt値60%以上も珍しくない。SMBG機器のHt値は40-45%に設定されている。
◍酸素:溶解酸素濃度が低いと真の値より高血糖になる。
◎勧告:GDH法で使用した補酵素がPQQである場合は注意が必要。“SMBG機器は病院内で行われる診療行為につながる血糖測定に使用すべきでない”2005/4
◍グルコース分析POCT装置の使用を勧める。Ht補正も行う。簡易POCT機器;StatStrip
◇ 金田徹:簡易血糖測定器の値は本当? 安全な血糖管理のために。第10回麻酔科学サマーセミナー 講演記 LiSA Vol.21. No03. 2014, p262-264
○ [注釈] 現在M病院で使っている血糖測定機器は1)自己血糖測定器;ジョンソンエンドジョンソン ワンタッチウルトラビュー LFSクイックチェイサー(グルコースオキシダーゼGOD電極法=補酵素なし)、マルトースの影響なし 2)血液ガス分析機;ラジオメーターABL80(グルコースオキシダーゼGOD電極法) 3)検査室分析装置;日立7180、ミズホメディ試薬;ヘキソキナーゼ法  補酵素はなし。従ってマルトースの影響は受けない。Ht低値、酸素濃度低値の時に血糖値が高値を示すので注意が必要。  <4/14/2014>
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