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脳外科麻酔の現場

脳外科麻酔についての備忘録 An actual spot of the neurosurgical anesthesia.

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80.17.02. 悪性高熱症 Malignant Hyperthermia (MH)

<>目次
○ 80.17.02. 悪性高熱症 Malignant Hyperthermia (MH)
・体温モニタリングの必要性。MHは麻酔中いつ発症するかわからない。 p172
・吸入麻酔薬はMHの素因があるとMHを誘発する危険性がある。  p191
・MHの既往を持つPtに対してはSCCは絶対禁忌。SCC投与後に咬筋が弛緩しない、全身の筋が強直するといったことが起こればMHの発症を疑わなければならない。 p197
・SCCでMHが起こる可能性も高いが術前にどのPtがMHを起こし易いか予測できる検査はない。 p212
・高熱とは2℃/hまたは0.5℃/15min以上の体温上昇をいう。術中は体温が低下するのが通例なので体温が上昇した時は原因を調べてみるべきである。MHが疑われる場合はダントロレンを投与する。 p316
・骨格筋系に異常があるPtではMHが起こる危険性が高まる。家族歴を十分に聴取し、MH早期発見のために、心拍数、ETCO2、換気パラメータ、体温を注意深くモニター p463
・術後回復室での高体温の原因:感染、輸血反応、甲状腺機能亢進症、MH、悪性症候群などがある。 p627
◇ MGH麻酔の手引き 日本語第5版. 稲田英一訳,メディカル・サイエンス・インターナショナル,東京:2008.

・MHの第1の特徴は筋代謝活動の暴走。1960年代、DenboroughとLovellの報告。遺伝的素因を持ったPtに揮発性麻酔薬とSCCを投与した場合に発症。
・リアノジン受容体(RYRI)の機能異常により骨格筋内のカルシウム放出が過剰となって引き起こされる。臨床的Dxは筋生検によるカフェイン-ハロタン収縮試験か遺伝子診断。
・Malignant Hyperthermia Association United State(MHAUS)によれば2005年USA内で年間12人の確定Ptと10人の疑いPt.
・MHは麻酔中から手術直後までいずれの時点でも起こる。家族歴聴取が大事。
○たとえ初めて悪性高熱症に出くわしたとしても、麻酔科医は適切な対処を行うべきことが、医学的あるいは法律的な観点から求められている。
・MHの可能性を考えるうえで最も頼りになる指標は呼気終末二酸化炭素濃度の異常上昇。EtCO2が2倍あるいは3倍に上昇(数時間かけて上昇する場合もある)
・咬筋強直で気付くこともある。続発する症状として頻脈、不整脈、血圧の不安定化や上昇、チアノーゼ、皮膚斑紋出現、ミオグロビン尿、頻呼吸など。
・全身性の筋強直はMHの特異的症状。劇症型は呼吸性・代謝性の混合型アシドーシスを示し、遅れて体温上昇がみられる。上昇スピード速く43℃超えも稀ではない。
・横紋筋融解症や播種性血管内凝固(DIC)も合併しうる。
・MHの主な死因はアシドーシスや高カリウム血症による心停止。ダントロレンが使用されるようになってからは、死亡率は10%未満になった。
◇James C Opton 悪性高熱症に対する対応:体温が上昇してからでは遅い 術中および周術期の管理  麻酔科エラーブック 第1版 2010.10.25. Catherine Marcucci編 有澤創志訳 メディカル・サイエンス・インターナショナル 東京 p313~317  <2/16/2015>
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