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脳外科麻酔の現場

脳外科麻酔についての備忘録 An actual spot of the neurosurgical anesthesia.

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90.07.02. 気管支喘息Ptの麻酔経験

目次
90.07.02. 気管支喘息Ptの麻酔経験
○ [経験] 60歳代女性。胆嚢結石症、胆石発作で数回の救急受診歴あり。151.8cm,55.8kg。
既往歴:小児期より喘息発作あり。ステロイド吸入薬の処方は受けているが発作時のみ不定期に吸入している。現在も喘息症状あり、コントロール不良。喫煙はしないが、飲食店経営しており店での間接喫煙のため、朝は呼吸苦ないが、夜帰宅時にはやや呼吸困難になる。アトピー性皮膚炎あり。15歳時に急性虫垂炎で虫垂切除を受けた時に出血多量で輸血を受けた。そのためC型肝炎に罹患し、最近、インターフェロン治療で治癒した。HCV抗体12.1+。40歳代で子宮筋腫のため、腰椎麻酔下に手術を受けた。
術前経過:手術4週間前の肺機能検査:VC:2.06L, %VC: 87.3%, PEF: 47.7%, FEV1.0%;67.05%, FEV1.0; 1.6, %FEV1; 63%⇒PEF, %FEV1 共に80%未満。閉塞性換気障害。SPO2; 96-98%
手術4日前に呼吸器内科で診察を受けた。Wheezing+で、要注意指示あり。シンビコートタービュヘラー60 1日2回、1回2吸入に増量。ホクナリンテープ2mg 1枚貼付。
手術当日:朝 ソルメルコート125mg(div)、ベネトリン0.3mL/NS10mL吸入。
麻酔導入:O2;6L/min mask、アトロピン0.25mg(iv)。Fentanyl 2mL(0.5mLずつ4分割投与)、propofol 100mg(20mgずつ分割投与)、エフェドリン4mg(iv)、エスラックス 40mg (iv)、セボフルラン1.0% nask⇒この時点でカプノグラムは閉塞性の換気パターンを示していた。
挿管:ID 7.0, パーカー気管チューブ、smooth intubation、
AOS(Air2L, O2;2L, Sevo1.0%)+propofol 5mg/kg/h→4mg/kg/h
維持:AO+Sevoflurane 1.6→1.4%
+remifentanil 0.2→0.18→0.16㎍/kg/min
カプノグラムは術中ずっと正常パターンだった。I:E=1:2、従圧式換気。
麻酔時間2時間46分、手術時間1時間48分、気腹時間120分。
術後鎮痛:術中後半からfentanyl(25㎍/mL)を0.5mL/hで持続iv
覚醒:手術終了後15分で気管内吸引した後、深い麻酔状態ではないが完全覚醒前にブリディオン150mg(iv)、気管チューブを抜管。深呼吸可、RR<30回/分、1回換気量>300mL、SPO2:100%、Aldorete Score; 10点
術後鎮痛の為fentanyl(25㎍/mL)を0.8mL/h(=40㎍/h)持続iv。
HCU帰室後、軽度wheezing+だったが、ベネトリン吸入して消失した。
翌朝まで呼吸状態良好、fentanyl 40㎍/hで疼痛なし。SPO2;94%。
4PODに軽快退院。13PODに外来再診、その間、喘息発作はなかった。
○ [問題点] 外来受診時にwheezingが聴取されてもPtは何ともないと言っていたが、もう少し術前喘息コントロールすべきだったかもしれない。麻酔導入維持はSevofluraneでよかった。Fentanylが喘息に禁忌だとすればやはり術後鎮痛は硬膜外ブロックすべきだろうと思う。結果的には問題は起きなかったが。    <6/1/2015>
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