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脳外科麻酔の現場

脳外科麻酔についての備忘録 An actual spot of the neurosurgical anesthesia.

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130.04.06. 心房細動のあるPtの周術期の「つなぎ」の抗凝固療法

目次
130.04.06. 心房細動のあるPtの周術期の「つなぎ」の抗凝固療法
○背景:心房細動のあるPtで待期的手術やその他の待期的侵襲のある処置のためにワルファリン治療の中断が必要な時に、「つなぎ」の抗凝固療法が必要か否かは明らかではない。「つなぎ」の抗凝固療法を行わないことは周術期の動脈血栓塞栓症の予防に、低分子ヘパリンで「つなぎ」療法を行った場合と比べて非劣性であり、大出血に対しては優れているという仮説をたてた。
○方法:無作為化二重盲検プラセボ対照試験。ワルファリン治療を周術期中断した後に低分子ヘパリンdelteparin100IU/body weightKgによる「つなぎ」抗凝固治療群とマッチングプラセボ毎日2回皮下注群に割り付けた。処置の3日前から24時間前までと処置術後5-10日後まで行った。ワルファリン治療は処置5日前に中止し、処置後24時間以内に再開した。術後30日間のfollow upを行った。第1のoutcomeは動脈血栓塞栓症(脳卒中、全身塞栓症、TIA発作)と大出血とした。
○結果:全1884名が登録され、950例が「非つなぎ治療群」に、934例が「つなぎ治療群」に割り当てられた。
・動脈血栓塞栓症の頻度は「非つなぎ群」で0.4%、「つなぎ群」で0.3%(リスク差0.1%ポイント、95%信頼限界[CI]は―0.6~0.8、P=0.01で非劣性であった。
・大出血の頻度は「非つなぎ群」で1.3%、「つなぎ群」で3.2%(相対リスク0.41%,95%CI0.20―0.78、P=0.005優意性)
○結論:心房細動でワルファリン療法を受けているPtで待期的手術あるいはその他の侵襲的処置のためにワルファリン療法を中断した場合、動脈血栓塞栓症の湯棒のために周術期に低分子ヘパリンによる「つなぎ療法」を行わないことは非劣性であり、大出血のリスクを減らした。

○ Afがあり、warfarinを受けており、待期的手術やその他の待期的侵襲性の処置を受けるPtにとって、周術期のwarferin Txの中断の間に「つなぎ」の抗凝固療法の必要性は長い間不明のままである。毎年、このよくある臨床的シナリオはAfがあってwarfarin Txを受けているPtのおよそ1/6が影響を受けている。Warfarin Txは典型的には、その抗凝固作用が減退するのを許すために待期的処置の5日前に中止される。;それは処置後、止血が心配なくなった時に再開され、治療的抗凝固が達するまでに治療後5~10日を要する。Warfarin Txの中断の間、「つなぎ」の抗凝固療法は、脳卒中のような周術期の動脈血栓塞栓症のリスクを最小にする糸で、典型的には低分子ヘパリンで行われるが、十分な抗凝固のレベルを持たない時間を最小にすることができる。
○ 多くの観察研究が低分子ヘパリンでの「つなぎ」のタイミングと投与量を評価してきた。しかしながら周術期のwarfarin中断の間に「つなぎ」凝固治療が必要かどうかという基本的な質問には答えられないままに残ってしまった。エビデンスの欠如のために臨床ガイドラインは「つなぎ」抗凝固療法の必要性に関して弱く、首尾一貫しない推奨しか提供できなかった。
○ BRIDGE trialは簡単な疑問に答えるために企画された。AfのあるPtでヘパリン「つなぎ」は手術その他の侵襲的処置の前後のwarfarin中断の間に必要かどうか。我々は
周術期の動脈血栓塞栓症の予防の為の「つなぎ」を全くなしで済ますことは非劣性であり大出血の結果outcomeに関しては優れているという仮説を立てた。
○ 討論:Afでwarfarinを使っているPtの周術期に抗凝固薬の「つなぎ」をせずにwarfainを中断することは非劣性であることが分かった。さらに「つなぎ」療法は大出血のリスクに関して約3倍の寄与をしていた。小出血はより少なかった。心筋梗塞、静脈血栓塞栓症および死亡に関して両群に差はなかった。
○ Afがありwarfarin治療の中断中のPtの周術期の動脈血栓塞栓症は大袈裟に言われていて、「つなぎ」抗凝固療法によって和らげられてはいない。
○ 周術期の動脈血栓塞栓症のメカニズムは処置のタイプ、術中血圧の変動のような因子とより関係しているのかもしれない。
○ warfarinの中断は反動的高凝固状態を引き出したり、処置の環境が前血栓状態に関与するといった前提はこのtrialの結果は支持されなかった。
◇ J.D. Douketis et al. : Perioperative Bridging Anticoagulation in Patients with Atrial Fibrillation. New England Journal of Medicine, 373; 9, 2015, p823-832

血栓の成分
・動脈性血栓:血小板と白血球、ずり応力の高い動脈内の硬化部位にできる。
⇒抗血小板薬《アスピリン、クロビドグレル(プラビックス)、チクロピジン(パナルジン)、プラスグレル、ticagrelor、cangrelor》
⇒急性冠症候群診断後、冠動脈stent留置術後、非心源性脳梗塞、末梢閉塞性動脈疾患。
・静脈性血栓:赤血球とフィブリン、血液のうっ滞が原因で形成される。
⇒抗凝固薬《ワルファリン、未分画ヘパリン、低分子ヘパリン(エノキサパリン、ダルテパリン、フォンダパクリヌス、ダビガトラン(プラザキサ)、リバーロキサン(イグザレルト))
⇒人工弁、心房細動、静脈性血栓塞栓症             <10/13/2015>
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