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脳外科麻酔の現場

脳外科麻酔についての備忘録 An actual spot of the neurosurgical anesthesia.

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30.06.04.04. Difficul Airwayが予測された症例

目次
30.06.04.04. Difficul Airwayが予測された症例
○ [経験] 喉頭癌切除+放射線療法後の症例
・[症例] 60歳台後半、男性、身長174.8cm、体重65.8kg
・左三叉神経痛で脳外科にて左微小血管減圧術(Microvascular decompression;MVD)を予定された。
・その他合併症:高血圧症、痛風、胃十二指腸潰瘍の既往治療歴あり。
・16年前に喉頭癌で切除術+放射線療法を受けている。嗄声あり、大声が出ない。耳鼻科の執刀医から、次回、何らかの手術を全身麻酔で受ける場合には気管挿管and/or抜管が困難になるかもしれないといわれた。前頸部、甲状軟骨付近に正中絨切開痕と放射線治療による皮膚の引き連れがみられる。
・頸部CT:coronal断面で声帯から17mm下方で長さ17mmにわたって幅6mmに狭窄がみられた。Axial断面では狭窄は見られず、左右方向に狭窄しているのが分かった。
・Difficult Airwayが予測されたのでAirway scope(AWS)+Gum elastic bougie(GEB)を用いたsemiawake挿管を予定した。
○ 挿管の実際
・O2:6Lでmask酸素化、硫酸アトロピン0.25mg IV.
・fentanyl 25μgずつ、4回分割、計100μg IV. ドルミカム2mg IV.
・McGRATH Macで咽頭、声帯を観察しながら8%キシロカインスプレー噴霧、2回。喉頭部はわずかに変形し、偏位している。声帯はやや開いている。喉頭蓋が持ち上がらず、ひきつれて固定されている。Cormac Grade4.
・AWSにspiral tube ID #7.5, GEBを内腔に通して、口腔内に挿入した。喉頭蓋の下面にbradeが入り声帯を十分に確認してからGEBを気管内に挿入した。Spiral tube #7.5を押し進めるも挿入できず。GEBを留置したままspiral tubeを#6.5に変更して挿管できた。あまり抵抗はなく、比較的容易に挿管できた。カフを10cc、22cmで固定した。
・spiral tube ID#7.5はOD10.4mm、ID#6.5はOD9.0mm
・ドルミカム8mg IV。Propofol+ultiva+Rbで麻酔維持した。
・術中からfentanyl 40μg/hrでcivした。
○ Ope終了後、ブリディオン200mgIVでRbを拮抗し、覚醒十分で抜管した。カフリークテストは行わなかった。抜管後も特に呼吸状態に問題はなかった。BP180/台が持続し、ニカルジピンで対応した。
・術後Ptへの問診で、導入・挿管・抜管時の記憶はなかった。
・5PODに頭痛、嘔気・嘔吐、血圧上昇があり、MRI,CT検査を実施したところ、左小脳に脳内出血がみとめられた。呼吸状態は術前と変わりなかった。ニカルジピンcivなどで血圧コントロールし、保存的治療で漸次良好に経過した。三叉神経痛は完全に消失していた。  <9/16/2016>
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