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脳外科麻酔の現場

脳外科麻酔についての備忘録 An actual spot of the neurosurgical anesthesia.

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110.03. 術前評価


目次
110.03. 術前評価
○ 最近、リスク評価をウェブ上で行う新たな方式がACS NSQIP(アメリカ外科学会の手術の質改善プログラム)から提唱された。最新のACC/AHAおよびESC/ESAのガイドラインではこのNSQIP Surgical Risk Calculator (http://riskcalculator,facs,org/)の使用を推奨している。
◇辛島裕士、外須美夫 神経麻酔に求められる術前評価の知識 4 心血管系合併症を有する患者の術前評価  内野博之、川口昌彦 編 神経麻酔、東京、2016, p107-111

○術式の選択:CPT codeで番号を入力。ex 腹腔鏡下胆嚢摘出術ならば、laparoscopyと入力すると113個の術式が列記される。この中から47562 laparoscopy, surgical, cholecystectomyを選択する。 脳動脈瘤のclippingならば61700 surgery of simple intracranial aneurysm, intracranial approach, carotid circulationを選ぶ。
・代替法があるかどうか選択する
○年齢層:<65歳、65-74歳、75-84歳、≧85歳
○性別:female、male
○functional status:術前30日以内のPtから表示された自己管理の最良の機能的状態/レベル。
・indipendent自立:日常生活のいかなる活動も他人の援助を必要としないPt。
・partially dependent部分的要介護:日常生活活動のために他人の援助を必要とするPt。
・totally dependent全面的要介護:日常生活の全ての活動に全面的に援助を要するPt。
○緊急症例:主要な手術操作が、診断のために病院受診している間に実行されなければならず、かつ、外科医and/or麻酔科医が緊急の症例であると報告しなければならない。
○ASA class:ASA1;通常の健康なPt
ASA2;軽度の全身疾患のあるPt
ASA3;重度の全身疾患のあるPt
ASA4:常に生命を脅かす重篤な全身疾患があるPt
ASA5;手術なしでは生存する可能性がない死にかかったPt
○steroid use for chronic condition:慢性の状態に対してステロイドを使用しているPt
・手術前の30日間に、あるいはPtが手術の候補と考えられている場合、慢性の内科的疾患に対して、副腎皮質ステロイドあるいは免疫抑制剤が経口的あるいは経静脈的に投与されている。1回だけのパルス、限定的短期使用、10日以内の漸減使用は当てはまらない。
○手術に先立つ30日以内の腹水
・手術前の30日以内に理学的診察、腹部超音波検査、腹部CT/MRI検査で腹腔内に液体貯留が存在する。文書には活動性、あるいは肝疾患の既往歴のいずれか、または悪性疾患の二次的なものか記述されねばならない。
○手術前48時間以内の全身的敗血症systemic sepsis
・手術前48時間以内に次のようなことが起こった場合
 ・全身性炎症反応症候群systemic inflammatory response syndrome;SIRS
 ・敗血症sepsis
 ・敗血症性ショックseptic shock
○人工呼吸器依存性
・手術に先行する48時間以内のいつでも人工呼吸器補助呼吸が必要となったPt;CPAPによる睡眠時無呼吸sleep apneaの治療は含まない。
○播種性の癌
・Ptは主要臓器に転移した原発の癌を持っており、かつ、少なくとも以下の1つに当てはまる場合
 ・手術日時の1年以内に癌の積極的治療、外科的操作が転移性癌の治療ならば回答は”yes”
 ・Ptが転移性の病気の治療を受けないことに選ばれている
 ・Ptの転移性の癌は治療できないと考えられている
・以下の癌は播種性の癌として報告する:
急性リンパ性白血病acute lymphocytic leukemia (ALL)、急性骨髄性白血病acute myelogenous leukemia (AGL)、第4期lymphomaリンパ腫。
・以下のものは播種性の癌として報告しない:
慢性リンパ性白血病chronic lymphocytic leukemia (CLL)、慢性骨髄性白血病chronic myelogenous leukemia (CML)、第1~3期リンパ腫lymphoma、多発性骨髄腫multiple myeloma
○糖尿病
・外因性の非経腸的インスリンを毎日投与しているか、高血糖を避けるために経口血糖降下薬を毎日必要としている個人。糖尿病が食事療法だけでコントロールされているPtは含まれない。
○治療薬を必要とする高血圧症
・内科診療録で高血圧症の診断がついているPtおよび手術前30日以内に降圧治療を要するPt
○術前30日以内のうっ血性心不全
・30日以内に新しくうっ血性心不全(CHF)と診断されたPtあるいは手術に先立つ30日以内にCHFの症候または症状を持った慢性うっ血性心不全の診断のあるPtがこの定義を満たす。
○呼吸困難dyspnea
・急性の疾患の発症に先立って、手術の候補と考えられているPtの術前30日以内の通常の健康状態にある時のPtの呼吸困難
○1年以内の現在の喫煙歴
・手術のための入院に先立つ1年以内に喫煙したPt. 葉巻あるいはパイプまたは噛みタバコを喫煙するものは含まれない
○重症のCOPDの既往
・慢性閉塞性肺疾患(肺気腫and/or慢性気管支炎のような)で以下の1つ以上に当てはまるもの:
 ・COPDによる機能的身体障害(例えば 呼吸困難、日常生活ADLsが遂行できない)
 ・経口あるいは吸入による慢性気管支拡張薬を受けている
 ・FEV1 <75%が予測される
 ・肺疾患が喘息だけの者は含まない
 ・びまん性間質性線維症あるいはサルコイドージスのPtは含まれない
○透析
・腹膜透析peritoneal dialysis、血液透析hemodialysis、血液濾過hemofiltration、血液膜濾過hemodiafiltrationあるいはultrafiltrationを、手術に先立つ2週間以内に治療を要する急性あるいは慢性腎不全
○急性腎不全
・急速な腎機能の低下を伴った状態。以下の1つを満たすPt
・2度の測定でBUNの上昇かつ2度のCr>3mg/dl
・外科医あるいは内科医が急性腎不全と記載している、かつ以下の1つを伴う
 ・2度の測定でBUNの上昇
 ・2度のCrの結果が>3mg/dl
○BMI
・身長、体重がBMIの計算に使われる:in/cm、lb/kg

○以上の項目をチェックして以下のアウトカム、そのリスク%、平均のリスク、アウトカムの見込み
・重篤な合併症
・その他の合併症
・肺炎
・心臓の合併症
・SSI手術創感染
・尿路感染
・静脈血栓塞栓症
・腎不全
・再入院
・再手術return to OR
・死亡
・介護あるいはリハビリ施設への退院
・予測入院日数
                           <10/13/2017>
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